れまでのシリーズで「身体の土台=骨盤と足」というお話をしてきました。
骨盤は身体の中心を支える“要”、足は地面と身体をつなぐ“接地面”。
この2つは、別々のようでいて実は密接に関係しており、どちらかが崩れると、もう一方も影響を受けてしまいます。
今回は、その「骨盤と足のつながり」について、少し深くお話していきます。
骨盤と足は常にペアで働いている
私たちが立つ・歩く・座るといった動作をするたび、骨盤と足は連動しています。
たとえば、片足に体重をかけて立つクセがあると、骨盤が片側に傾きやすくなります。
逆に、足裏のアーチが崩れて重心が内側や外側に偏ると、そのバランスを取ろうとして骨盤がゆがみ、腰や背中に負担がかかります。
つまり、骨盤と足は「上下でバランスを取り合う関係」。
どちらか一方だけ整えても、もう一方が崩れていれば、すぐに元に戻ってしまうのです。
骨盤だけ整えても戻ってしまう理由
整体をしていると、「骨盤矯正をしてもすぐ戻ってしまう」というお声を聞くことがあります。
実はその原因の多くが、足のアンバランスにあります。
足裏が不安定なままだと、立っているときや歩くときに常に同じ方向に体重がかかり、せっかく整えた骨盤が再び傾いてしまうのです。
これは、建物の基礎が傾いた状態で壁だけ修理するようなもの。
表面だけ整えても、土台が安定していなければ、また崩れてしまうというわけです。
足を整えることで骨盤も安定する
逆に、足のバランスを整えると、骨盤も自然に安定しやすくなります。
足裏のアーチが正しく働くことで、立つときに重心がまっすぐ中心にのり、骨盤もスッと立ちやすくなるのです。
実際の施術でも、「足の裏を調整したら腰が軽くなった」「足首をゆるめたら姿勢が伸びた」というお声をいただくことがよくあります。
それだけ、身体は全身でつながっていて、足と骨盤が協力し合ってバランスを取っているのです。
今日からできる意識のコツ
普段の生活で、次のようなことを意識するだけでも変化が出てきます。
・立つときは、足の親指・小指・かかとの3点に均等に体重を乗せる
・靴の中で足指をしっかり動かす
・片足重心にならないよう、できるだけ左右バランスを意識する
ちょっとした意識の積み重ねが、足裏のセンサーを目覚めさせ、骨盤の安定にもつながります。
まとめ
骨盤と足は、まるで“チーム”のような関係。
どちらかが崩れると、もう一方もバランスを崩し、全体の安定が保てなくなります。
反対に、2つがうまく連動すると、姿勢も動きも自然に整い、呼吸まで深くなります。
身体は部分ではなく、全体で支え合っている。
そんな“つながりの力”を感じながら、日々の立ち方や歩き方を見直してみてくださいね。
次回の最終回では、この「身体の土台」を整えることで生まれる“心と身体の変化”についてお伝えしていきます。
土台が整うことで、身体の軽さだけでなく、気持ちの余裕や前向きさまで変わっていく——そんな変化を、ぜひ感じてみてください。
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